2014年12月8日月曜日

第57回東京国際ギターコンクール本選終了

この日は、午前中告別式受付を手伝ってから午後の本選に向かいました。

1.Cameron O`Connor(アメリカ)27歳
くじ引き運が悪いですね。この日もトップバッターでした。ロドリーゴのファンダンゴ、リズムが乱れてしまいました。聞きごたえのあるプログラムでしたが、このコンクール向きの選曲ではなかったことが残念でした。コンクールでは楽器と音量インパクトが課題ですが、コンサートでしたら申し分ないものでした。☆☆☆☆△

2.斎藤優貴17歳
先のCameron O`Connorさんより音量がありますが爪音と雑音が同時になっていて自然な楽器の倍音(響き)がありません。スケルツォ・ワルツは、響きが出ずらいポジションで書かれています。響きのないタッチなのにさらに欠点を露天していました。選曲が裏目に出ていたと思います。バッハは、やはり拍の取り方が良くないです。改善するといいです。これだけの難曲をミスタッチなく弾けるのに残念でなりません。自然な響きを手に入れたら間違いなく優勝だと思います。☆

この辺りで左のこめかみから片頭痛が起きました。
休憩20分

3.小暮浩史26歳
昨年聞いたより高音が良い音になっている。ド・ヴィゼーは、拍が乱れていました。コストでは、内声がボケて聞こえてきて1弦と低音しか聞こえません。昨年の楽器のバランスが違うようです。調弦をしているが微妙に合っていない感じがしました。和音のバランスが微妙に取れていません。聞いていて気になってしかたありませんでした。2弦3弦の音がボケているしっかりタッチをして和音の縦のバランスを整えてほしいと思いました。音を横に流すことは上手なので基本的な和音のバランスを改善してほしいと思います。☆☆

4.Xavier Jara21歳(アメリカ)
先程の小暮君の演奏に不足している和音バランス、声部弾き分けが見事。これは、ギター弾きでないとこの難しさは理解できないと思います。あのような不自然な右手であそこまでコントロールできることに脅威を感じました。基音をしっかり聞き分けた上でバランス良く和音や音を鳴らしていました。凄い耳が良い子です。このような人は、ラベルやドビッシーなどのフランス印象派のものを弾かせるといいです。しかし、こうしたものクラシックギターでは無く、スペインギターが主流なののでなかなか日本では理解されづらい。響きより打点の明瞭さ、バリバリ弾く迫力が支持される。また、2次予選でも書きましたが、中年になると今のままの弾き方ですと弾けなくなるので残念です。
☆☆☆☆☆
休憩

5.山田大輔35歳
昨年より上達していることを感じました。地道に努力している姿勢に好感が持てました。低音がしっかり鳴っていてバランスも悪くありません。惹き込まれそうになる時にミスをするのが残念。右手のタッチの精度と種類が増えると良いギタリストになれると思いました。
☆△△

6.Thomas Csaba(フランス)24歳
ファリャは、リズムに締りがない。バッハは、雑でコントロール不足。彼の音が一番音が太く音量があります。コンクール向きですが、和音のバランスがわずかに悪い。微妙に内声が鳴りすぎる。それに加え音質のバランスが悪いので同時に弾く和音がうるさい。ホッとする音がしない。緊張ばかりである。溶け合わず強調するところでないところも鳴っているので聞いていて疲れる。モー/ミュージック・オブ・メモリーは、それが続いていて聞いていられなかった。疲れもピークになり途中で出てしまいました。最後の課題曲は聞きませんでした。もっとスタンダードな物を取り組むと良いと思った。☆☆

昨年のこともありますので今回の審査結果に興味が湧かなかったので聞かずに退場しました。久しぶりに飲みに誘って貰った生徒さんと楽しく飲みました。いつの間にか片頭痛も治まった。


第57回東京国際ギターコンクール2次予選終了

この日は、早朝駅伝を応援に行きその足で予選会へ向かいました。間に合わないかと思いましたが中央特快に乗り換えられて間に合いました。昨年は、全員聞くことが出来ましたが今年は友人(音楽関係ではありません。)が急逝49歳。お通夜の為中座しました。

トップバッターの1.Andrea Campanario(スペイン)は、当日棄権となり、20分後スタートとなりました。もう来年は、年齢制限に引っかかるので振り回されずに済みそうです。
2.Cameron O`Connor(アメリカ)
3.Xavier Jara(アメリカ)
4.Thomas Csaba(フランス)
休憩後
5.秋田勇魚
6.斎藤優貴
7.飯野なみ
8.大西洋二朗まで聞くことができました。

今後に役立ててほしいと思いますので率直に苦言を提します。

2.Cameron O`Connor(アメリカ)27歳
自然な弾き方でものすごいテクニシャンです。バッハは、とても共感できました。テデスコのロンドも緩急上手に演奏していました。素晴らしかったです。ブレがありません。最近の楽器は、音量があり音質も改善されたものがあります。もう少し音量がある良い楽器を見つけるとメジャーなコンクールで優勝出来ると思いました。
星☆☆☆☆

3.Xavier Jara(アメリカ)21歳
フランスに留学中のようです。先程のカメロンさんより音量がありました。明らかに今風の音量がある楽器です。チェロのように構えています。右手の構えが良くありません。昔フランスで見ましたがチェロのように構える女流ギタリストがいました。お母さんがチェロリストだった影響でしょうか?その後そうした構え方の人を見かけませんでしたが、フランスでの伝統が無くなってきているようで残念でした。左手は、楽で良いと思いますが右手の構えが不自然ないので中年になったら今のように弾けなくなると思います。今の時点では、良く弾いていました。☆☆☆△

4.Thomas Csaba(フランス)24歳
同じフランスのコンセルバトワールのようです。この彼の方がよりチェロの弾き方でした。8人の中で一番音量がありました。左手は良いのですが、やはり年を重ねると神経伝達が悪くなるので早いテンポで細かなアルぺジやスケールが続くバッハ/プレリュードでは、a指のコントロールが落ちてきているように感じました。その為音がかすれミスが起きていました。その為軽快な曲は弾けなくなるので自ずとゆっくりな曲を選択することでしょう。前のザビエル君も将来同じことにならないことを願います。☆☆☆

5.秋田勇魚20歳
国内コンクールに入賞優勝している逸材です。イーストエンドギターフェスの時にぺロワ氏のマスタークラスを受講していました。その時偶然客席から通訳を頼まれした時の彼でした。その時より音も綺麗になって粒が揃うようになり上達を感じました。先日も記憶に新しいウルグアイ出身のアルバロ・ピエルリのマスタークラスを受講していました。この時受けたフレージングの指摘は、活かされていませんでした。音の関連性を理解できていないようなので音が繋がらない。音楽が流れていませんでした。装飾音の入れ方も今一つでした。また、楽器の音が細く広がりが足りませんでした。
☆△

6.斎藤優貴17歳
前の秋田君のようにジュニアより国内コンクールに優勝や入賞をしている逸材です。5年前に当時12歳で大阪の日本ギターコンクールで上級部門で優勝した時に偶然聞く機会がありました。将来有望な逸材かと思いました。5年ぶりに彼の演奏を聞きましたが、リズム感が悪く拍の取り方がよくありません。音楽が流れません。バークリーのソナチネも爪音と絃を弾くときにぺチャぺチャと音がしていて楽器から響き(余韻)がありません。その結果、和音の変化が出ていませんから単調な演奏になります。昔のピアノ演奏もそうでしたが打点だけです。空間に残っている音を聞けるように指導してあげてほしいと思います。旧日本人的な演奏に後退してしまっていました。これは、私たち日本人の弱い点です。学習の方向性を直すべきです。難しい曲を弾くのではなくゆったりした曲を上手くつなげる弾き方を身に付けると良いです。タッチの雑音も除くように☆

7.飯野なみ21歳
この方もジュニアよりコンクール入賞優勝をしている逸材です。私は、初めて聞くことが出来ました。昨年のクラシカルギターコンクールに優勝していますが、明らかに力不足を感じました。音が鳴っていません。右手の弾き方が良くありません。低音の大切さを理解していようで中途半端に弾いていました。ロドリーゴでは、やはり弾けていない箇所があり技術的に消化できていないことが露呈していました。音質は、綺麗な音が出ていて上品さがありますので好感が持てます。今後基礎を見直し出来るかが成長のカギになるでしょう。☆△

8.大西洋二朗31歳
音楽が流れていません。リズム拍の取り方を直さないといけません。音がどこに向かっているのか?細かく指導してくれる(出来る)先生を見つけることです。無駄な響きが鳴っていました。楽器も良いものを探すといいでしょう。☆